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『まほらば』は、小島あきらによる漫画、及びそれを原作としたアニメ作品。「月刊ガンガンWING」(スクウェア・エニックス)において、2000年11月号から2006年7月号まで連載された。漫画全62話(+番外編6話)、単行本全12巻。 2005年1月から6月まで、同誌連載の漫画としては初めて「まほらば?Heartful days」のタイトルで、テレビ東京系(TXN)でテレビアニメ化された。 また同年6月からAT-Xで、2006年4月からはキッズステーションでも放送された。全26話。 連載誌の集団打ち切り(コミックブレイド参照)や、作者の病欠休載と、打ち切りの危機を迎えながらも、同誌の人気No.1タイトルにまで発展した。前者のエニックスお家騒動を逃れてヒットしたWing唯一の作品とも言える。 絵本作家を目指していた白鳥隆士は、実家から専門学校まで電車で3時間かかるため、思いつきで上京するため母親の従姉妹の営むアパート、「鳴滝荘」に引っ越すことに。しかし、鳴滝荘には一癖も二癖もある住民ばかりで白鳥は引っ越し初日から振り回されてばかり。しかし一番の変わり者は大家の蒼葉梢だった。 アニメでは重要な設定の一部が製作側の都合で変更されている。また設定は「まほらば蒼」および原作最終話に準ずる。サブキャラの設定はアニメ化決定時に作者が発表した物。年齢は蒼の時点でのものに整合済み。 登場人物はゲスト出演である巧と綾乃以外全員苗字に色の名前が含まれている(千草色、松葉色など普段あまり目にしない色もあるが)。また、水無月家と黒崎家の人物はさらに名前に時間を表す言葉が含まれている。他に、脇役である白鳥の友人3人と阿甘堂のお姉さんの名前は銀行名となっている。これは当初、カバー下おまけ漫画「脇役天国」内でお金が貯まるようにとの願いを込めてつけられたニックネームで、後に正式な名前となったからである。 他人への罵詈雑言を得意としたり、自分の外国為替 に無理矢理水を引くようなことをしたりするキャラが少なくない。しかし、本当は温かい心の持ち主で、身内のことを一番に考えていたりする。 白鳥以外の住人は全員何かしら心の傷を背負っている。 12月21日生まれ(アニメの第24話では12月22日となっている)、17歳、血液型O、身長158cm、スリーサイズ - B81/W57/H86、体重45kg。 鳴滝荘の大家。管理人室にいる。外為 短大付属高校に通う女子高生で、珠実の親友。とても優しく温和だが、かなりの天然。幼い頃から梅干が大好き。またちょっと変な微妙に可愛いものも好きで、どことなくセンスがずれている。10年前から隆士に憧れを抱いていた。 漫画では解離性同一性障害 (DID)、いわゆる多重人格者で、この主人格以外に以下の4つの人格を有し、精神的なショック(転ぶ、後ろから突かれる、パンツを見られる)を受けると失神し、どれかの人格に変わってしまう。その際、瞳の色が人格ごとに変わり(ちなみに梢は青)、無意識的に髪型を変えてしまう。基本的には、人格が変わっても最終的に梢に戻るが、人格が変わっている間の記憶の空白は、梢自身や他の人間(主に鳴滝荘の住人たち)によって、補填されていたため、梢自身は自分が多重人格である事を自覚していない。また、記憶の補填に関しては他の人格たちも、自分でそれを行なっていたと見られ、たとえば早紀の場合、人格が表に出ていない(鳴滝荘にいない)間は、「山にこもって武者修行をしている」と認識していた(恐らく、人格として眠ってる間、梢以外の人格は何らかの「FX 」を見ているものと思われる)。 単行本第8巻にて白鳥と付き合い始めた事で、別人格とも部分的に記憶の共有(全員が白鳥と恋人関係にあると認識している)が始まるという快復の兆候を見せる。彼女の中にいる四人の別人格たちは、梢自身が生み出した物語に出てきた登場人物であり、見えない友達であった。「絵を描くこと」でそのきっかけの一部を作ってしまい、それを知った白鳥を悩ませることになる。もともと、それぞれの人格はお互いを認識する事はなかった。しかし、白鳥への恋愛感情の共有により、梢の精神の深いところで、梢以外の人格が出会い、さらに自分たちを生み出した「蒼葉梢」も認識する(梢本人は気づいていない)。その際、別人格と記憶が完全に共有されてしまうと、別人格が出ている間は5人のうち誰か1人しか白鳥と一緒に過ごせないことに気付いてしまう。別人格らは悩んだ末に常に白鳥と共にあることを選択して梢の中へと帰っていき、彼女は再び一人の人間として生まれ変わった。 アニメでは原作と異なり、病名が伏せられ人格が変わる現象も「変身」と改められている。その原因は梢がプレゼントした旅行で両親が事故に遭い、自分のせいだと思いこんでしまったからで、「変身」は心的ショックからFX 取引 を保つための処置だった。そのため、「大事な人がいなくなる」「自分のせいで誰かが事故に遭う」などがあるとトラウマから自閉してしまう。原作では虐待を受け置き去りにされたため 後日談では、白鳥と結婚し4人の娘とともに円満な家庭を築く。二人の間に生まれた4人の娘たちは、梢の中へと戻っていった別人格たちの懐かしい面影を残している。 蒼葉梢の交代人格(別人格) 赤坂早紀(あかさか さき) 人格が変わっている際は瞳の色が赤に変わる。男勝りで凶暴かつ攻撃的。口より先にすぐ手が出るタイプ。ウジウジしている・陰気な人物が嫌いでそういう人間を見ると腕力を振るって更生しようとする。だが根は純情で正義感がとても強く、子供好きな一面も見せる。意外にも蝶が苦手。好物はカールの塩味。梅酒しか飲めない下戸だが、必死に周りに隠している。しかし周りにはバレバレで、彼女の暴走をとめる手段として使われている。普段はトレーニングしていることが多いが、夜になると恵達と宴会に興じることがある。作中では話が進むたびにどんどんパワーアップしていき、最終的には庭木をへし折るくらいの怪力になる。髪型はポニーテール。好みのタイプは「裏表のない人物」で正直者は男女問わずに気に入る。梢が白鳥と付き合い始め、記憶の共有が始まってからは白鳥にベタ惚れになり、「お前に降りかかる全ての災厄からお前を守ってやる」とまで宣言している。照れると照れ隠しで無意識のうちに全力で攻撃してきたりする。いわゆるツンデレ。梢の描いた物語の中では「FX 持ちで正義感の強いみんなを守ってくれる優しい子」。 金沢魚子(かなざわ ななこ) 人格が変わっている際は瞳の色が金色に変わる。精神年齢6歳。好奇心が旺盛で色々なことに興味を持ち、一度何かに興味を示したらそれが満たされるまでは大人しくならず、他の住民を困らせてしまうこともしばしば。興味津々状態は「くりくり」(目がくりくりになる)、物事に満足した状態は「つやつや」(肌がつやつやになる)と表現される。精神的に子供ゆえに行動に歯止めが効かず、常に全力で行動するため、白鳥に肉体的・精神的ダメージを与えることが多い。得意技は魚子ミサイル(全力体当たり)。人形が好きで、特にジョニーがお気に入り。髪型は梢と同じだが、2本のアホ毛を持つ。梢の描いた物語の中では「当時の梢と同い年くらいのとても明るくて人なつこく、いろんなことに興味津々な子」。 緑川千百合(みどりかわ ちゆり) 人格が変わっている際は外為 の色が黄緑色に変わる。その人に合った(彼女曰く「Correct!(正しい)」な)服飾を見つけ出すことを使命としているが、その価値基準は独りよがりで、自分が正しいと思えば相手が嫌がろうと強引に着せ替えてしまう。いわゆる唯我独尊系。常にハイテンションでオーバーアクション、微妙な横文字をよく使う。可愛い女の子が大好きだが、逆に男に対しては異常なほどの嫌悪感を示す。そのため白鳥の事も嫌っていたが、恋愛に興味がなかったわけではなく、記憶の共有が始まってからは早紀同様白鳥にベタ惚れになり、自分なりの方法で男嫌いを克服し早く白鳥と向かい合って話せるようになろうと努力するようになった。先だって登場した早紀の陰に隠れているが彼女は主人公嫌悪型のツンデレでデレたときの破壊力は早紀以上に強烈であり、一気に人気を上昇させた(対照的に早紀は後回しになったため割を食ってしまった)。珠実とのコンビネーションは抜群で、彼女たちから逃げられた女子(隆子含む)はいない。髪型はいつもサイドポニーテールにしている。よく着用する眼鏡は恵のものを拝借しているが、別に目が悪いわけではなく単におしゃれで使っている模様。アニメ第18話では桃乃が外出しているのに何故かメガネをかけていた。梢の描いた物語の中では「みんなに可愛い服を配って歩くおしゃれな洋服屋の女の子」。 紺野棗(こんの なつめ) 人格が変わっている際は瞳の色が紺色に変わる。引っ込み思案で人見知りな性格。そのため、他の住人とコミュニケーションが上手く取れず、白鳥と打ち解けるまで誰も名前を知らず、話すところも見かけられたことがなかった。白鳥と仲良くなったことをきっかけにだいぶ打ち解けてきた傾向にあるが、相変わらず白鳥以外とは上手く馴染めていない。手品が得意で、まほらば蒼によると職業は「FX 」。語尾に「…かも」を付ける。漫画の中(一部アニメでも)では頭等から出る花の数などで感情表現を行う。勢いよく飛び出すと気合が入っている、しおれるとちょっと自信なさげ、沢山の花が出ると喜んでいるなど。元々が照れ屋なので白鳥とつきあい始めてからもなかなか面と向き合えず、隠れてしまうこともあった。髪型は基本的にツインテールだが、アニメでは早紀から直接変身したためポニーテールになったこともあった。なお、梢の別人格の中では代表格の模様。梢の描いた物語の中では「虹や星を出すことの出来る、照れ屋な魔法使いの女の子」。 2号室の住人。一応主人公。絵本作家を目指し、「皇デザイン専門学校」の絵本作家コースに通う。才能はある模様。実家から学校まで3時間かかるので、通学の時間を節約するために上京し、はとこの蒼葉梢が管理人を務める鳴滝荘の住人となる。基本的にニブチンで、自分の梢への恋心すら半年以上かけてやっと気づくほど。その後は紆余曲折を経て、晴れて恋人同士となった。じつは、梢とは梢の曽祖父の葬式の時、一度会っている。その際、悲しむ梢をなぐさめ、いつか自分も「お話を書く人(絵本作家のことと思われる)」になりたいと梢に語っている。白鳥自身はこの事を覚えていなかったが、梢はずっと忘れないでいた。少し頼りなくどこか抜けた所もあるが、人の悩みを親身になって聞き、自分の事の様に一生懸命考えてあげられる優しさ、穏やかさの持ち主。その本心から出る言葉に救われた人多数(ただし白鳥本人に自覚無し)。そのためか、無意識のうちに女性を魅了する事が多く、珠実にはいいように思われていない。考えすぎるきらいがあるのが玉に瑕だが、無意識に近いレベルでしっかり人を見て考えているからこそ、的確なアドバイスが出来るとも言える。白鳥の性格ゆえに不条理にも足元を見られ、連日連夜宴会に引きずり回される(しかも会場は自分の部屋)、女装させられる、殴られ投げ飛ばされ壁に叩きつけられる等の事をされても相手をまったく嫌いにならない辺り、実はすさまじく心が強い可能性がある。また、隆子状態の自分に惚れてしまったエロールの告白を断る際には彼の、傍目には滑稽なほどの、しかしあまりにもまっすぐな想いに触れて思わず涙してしまった事からも、白鳥の心の優しさが垣間見られる。しかし、鳴滝荘に来てすぐ宴会などで5徹明けの際少し壊れて一時別人のようになったこともある。 後日談では、専門学校卒業後、梢と結婚し、絵本作家として著書を出版するまでに至る。